成績が思ったように伸びない、親として私は…

こんにちは。
教務部長の佐久間です。

多くの保護者の方々と面談をしていると、成績に関する悩みと子どものやる気に関する悩みが常に上位に挙がります。何を隠そう、私自身も二児の父として同じ悩みを抱えているので、日ごろから意識していることを少し整理してみたいと思います。これは「私がこうありたい」と思っている姿勢であり、もちろんうまくいかないことも多々ありますが、保護者としての関わり方を考えるきっかけになれば幸いです。

成績が思うように伸びないときの保護者の関わり方は、子どものやる気や精神的安定に直結します。大切なのは「焦らない・責めない・サポートに徹する」姿勢です。伸びない原因を一緒に突き止め、学習行動に入るためのサポートを行うことができれば、子どもは安心して次の一歩を踏み出せます。特に注意したいのは、感情的に叱責したり、誰かと比較したりしないことです。成績が下がった報告をするまでに、子どもはすでに傷つき、精神的ストレスを抱えています。その状態で「全然伸びてないじゃないか」と責められることは、ただの苦痛でしかありません。頭ごなしに責められた子どもは「どうせ自分なんか」「勉強して損した」「そもそもやる気なかったし」と、原因や対策を考えない思考のスパイラルに陥ってしまうのです。成績が伸び悩む背景には必ず具体的な原因があります。「理解不足」「学習方法の非効率」「モチベーションの問題」などです。だからこそ、保護者は「何がうまくいかなかったのか」「どこでつまずいているのか」を一緒に整理し、課題を共有する姿勢を示すことが大切です

次に重要なのは、子どもの行動を変容させるための「やる気・勉強習慣を支える環境づくり」です。学習計画を一緒に立てたり、家庭で勉強しやすい時間や場所を整えることです。保護者が直接勉強を教える必要はなく、「環境マネジメントに徹する」ことが大切です。また、「頑張っているのが伝わってくるよ」「以前より集中力が高くなったね」と、感情を込めて驚きや喜びを伝える声かけは、自己効力感を高め、子どもの継続力につながります。

成績が停滞する時期は、単なる「結果の悪化」ではなく「成長の過程」です。私たちが思い浮かべる有名人も、最初から何でも上手にできたわけではありません。最初の視聴者やお客さん、患者さん、フォロワーがいて、そこに至るまでに多くの失敗を経験しています。その過程で努力を続けられた人が成功をつかむのです。だからこそ、保護者が焦らず信頼をもって支えることが、子どもを自ら課題に向き合う「強い子」に育て、やがて自立した大人へと成長させるのだと思います