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今月のテーマ ☆ 節度を保った関わり方を ☆
親:「いつまでもゲームばかりしていないで、早く勉強しなさい」
子:「わかってるよ!」
親:「全然、わかってないじゃない。今の内に勉強しておかないと、いい高校に行けないよ」
子:「いいよ。別に勉強好きじゃないし」
親:「何それ、それなら中学校(小学校)だって行く必要ないじゃない」
子:「別に行きたくて行ってるわけじゃないよ!」
このような、売り言葉と買い言葉というやり取りが生まれてしまうのは、その対象としていることが、「誰の課題であるか」が明確になっていないことが原因かもしれません。この場合、「勉強をしない」のは、もちろん、子どもの課題です。勉強しないことの結果を引き受ける責任が子ども自身にあるからです。親御さんの課題では全くないです。
では、親御さんの課題は何かというと、「子どもが勉強しないことに対する自分の心配や不安を解消する」ことという場合が時としてあります。
この不安を解消するためには、親自身が不安であることを子どもに伝えることが有効です。先ほどの会話では、親御さんは、「勉強しなさい!」と言うことで、子どもへの不安を伝えているつもりかもしれませんが、例え我が子であっても、一人の人間です。それぞれに課題を持っています。人の課題にズカズカ侵入することは、子どもにはえてしてこちらの心配は通じないことがあります。でも、心配だったり、意見や提案があるならば、はっきり、「私は心配だ」「私は、こう思う」という直接的な言い方で子どもに伝えることが大切なときがあります。そこで
親:「大好きなゲームを楽しんでいるようだけど、お母さんとしては、将来困らないように、ゲームもある程度で切り上げて勉強してほしいと考えているのよ」
子:「勉強しなくちゃいけないのはわかってるけど ちょっとやる気になれないんだ」
親:「そうだよね。勉強は、ゲームと違って楽しいことばかりじゃないもんね」
子:「全然、楽しいことなんかないよ」
親:「そうだよね。それでも、あなたの将来のために少しずつ勉強してほしいなぁと思うのよ~」
子:「わかったよ。このステージが終わったら、始めるよ」
親:「そう、よかった。お母さんの不安をわかってくれてありがとう。もし、わからないならお母さんも何か手伝おうか」
子:「いいよ、自分でやってみるから。わからないところが出てきたら教えてよ」
親:「なんて頼もしい一言!すこししたら、おやつを持っていくね」
子:「うん。ありがとう」
『節度を保った関わり方を 』
羽生校 教室長 相原洋平