川口元郷校教務担当の中野渡です。
中高一貫校を含めて、注目度が再熱している「思考力問題」についてです。
例えば「太陽がなくなったらどうなるか答えなさい」という問題が出たとします。
かなり自由度の高い記述問題です。
A君「太陽がないので、24時間夜になっている」
B君「太陽熱が届かないので、1年中寒い」
C君「光合成がおきないので、植物が育ちません」
……
などなど、といろいろな意見が出そうです。
この問題、持っている知識層によって解答が異なります。
A君は、太陽光が届いて明るさが変わることを知っている。
B君は、太陽の熱で地球が暖かくなることを知っている。
C君は、植物における光合成の役割を知っている。
C君の意見に「食物連鎖」の知識を付け加えるとさらに「生物全体で食べるものがなくなる」まで、発展します。
天体の知識より、太陽に重力が地球の公転に影響を与えることを知っていれば、地球が隕石のようになりどのかの星とぶつかることも考えられるでしょう。
思考力をより深く答えるためには、知識は必要になります。
つまりは、思考力の前提として「知識のインプット」が不可欠になります。
思考力問題を解くために、思考力を鍛えれば良いというわけではないわけです。
私自身の授業でも、その点を意識しながら授業をやっています。
特に中高一貫対応クラスでは、より深い話まで織り交ぜるようにしています。
思考力を鍛えたい場合は、ぜひいろいろな分野に興味をもって知識に触れてほしいです。
小・中学生で学ぶことは何でも大きな財産になります。
(小学生はかわいたスポンジ状態。なんでも吸収できる時期です。)
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